75歳女性が2年間どこへいっても治らなかった左肩の痛みが!?

以前からうちのカミさんの友達が是非この女性を診てもらいたいといっていた人がとうとうやってきました。
同じくらいの歳かと勝手に思っていたところ、玄関へ入ってきたのはなんと70歳を超えたお婆ちゃん。
なんでも以前は両肩が痛くて、右は健が切れていてたことがMRIで判明。注射で良くなったんだけど、左肩がここ2年程痛くてどうしようもないらしい。何か中の方でズンと思い感じがして、腕の上げ下ろしもできないことはないけれど痛む。
以前亡くなったご主人の介護を6年間しており車椅子を毎日押したりして大変だったということ。肩の痛みはご主人が亡くなった後にでてきたということ。きっと自分の身体の事に気がつかない位介護が大変だったのでしょうか。今は一人暮らしで家事をしたり、庭の手入れをしたりの毎日。

整形外科でもリハビリでもどこへ行ってもねぇ・・・

肩が痛くなって以来ずっと整形外科に通って幾度か注射を打ってもらったりして、あとはできるだけ週2日理学療法士の先生とリハビリを受けているということでした。
リハビリの内容はというとお馴染みの超音波に、マッサージ、痛い所を押しながらの腕の上げ下げ運動ということでした。肩が痛いと病院へいき、痛い思いをして、痛いまま帰っていたのです。あまりに痛むので気休めでいつも湿布を貼っている。

悪い病気かも?

痛みが肩の内側だということで、何か悪い病気なのでは?と心配していました。レントゲンやスキャンなどでも異常は無いということと、夜中に痛みで寝れない、急激な体重の変化などもないということでレッドフラッグはとりあえず大丈夫。
万が一、癌などの病気だとしたら一年以上前から病院に頻繁通っているんだから既に見つかっているはずですね。そしてもし癌だとしてその頃から痛みがでているなら、今頃もっと大変なことになっているでしょう。

これが弱い、あれができない、何が悪い

病院の他にも色々と他の場所で診てもらったけれどなかなか治らなく、いつも「筋肉が弱い」「姿勢が悪い」「スクワットがちゃんとできていない」と言われてきたそうです。
というわけでお婆ちゃんは「筋肉が弱い」「姿勢が悪い」「スクワットがちゃんとできていない」と言われていたんで「もう歳だからね、諦めるしかないのかね、あたしがちゃんとしてないからね」とネガティブ思考です。
実際そのお婆ちゃんの姿勢は70代にしてはそんなに悪くないのですよ。
「30代半ばのサラリーマンの方がよっぽど姿勢が悪いよ」
と言ってやりました。が
「そんなことないでしょ!」と反論したのです。
いやいやお婆ちゃん、本当の話です。

どれだけ動かすことができるか?

早速肩を動かしてもらいます。身体の前から万歳できるんですが、痛みがでて頭の上で保持すること困難。降ろす時に痛みが酷くなる。今度は腕を身体の横から上げてもらいます。こっちの方が痛みが酷い。やはり特に降ろす時が痛む。そのためにシャツを脱ぐのも困難。
次は内転。手を背中に動かします。右手は上がるんですが、左手は痛くて腰辺りでやっと。ブラジャーを着けるのも困難。
他に何か困っていることがありますか?と聞いたら膝が痛くてここ何年も正座ができないということでした。
ということで、とりあえず横になってもらってまず肩ではなく脚からみていくことしました。
思った通り左の膝が曲がりません。でも膝が痛いのではなく、太腿が異常に張っているのです。ということで太腿から緩めていきます。

どんどん良くなる!

ある程度緩めたら、結構膝も痛みなしで曲がるようになりました。
それから、左脚が少し長くなっていたので骨盤の調節をして左右同じにします。
ここで立ってもらい万歳をしてもらいました。痛みがなくできました!
今度は横から上げます。でもこれは前と同じくらいがあります。
少し考えて。「腹斜筋かもしれない」と左の骨盤と肋骨の間を押すとやはり右側には無い圧痛がありました。
なぜここかというと腕を横からあげる時、自分でこの部分のシャツを下に引っ張ったらなかなか腕が上がりませんよね。
というわけでここを緩めます。
すると万歳が前からも横からも痛みがなくできるようになりました!ゆっくり下ろしても痛くありません。背中もブラジャーのフックの位置まで左手が届くようになりました。
これでも十分だと思ったんですが、まだ左の肩甲骨の周りが痛むというかコリがあるといいます。このまま終わるわけにもいきません。
左の胸の鎖骨の下辺りを押してみました。やはりここに圧痛発見。更に上を見てもらい頚椎の可動域を確認。顔の角度は45度程で、首の後ろ違和感有り。頭の位置が少し前にでていたので、胸筋が縮んでいるため圧痛が有り、前にある頭を支えようと肩甲骨が頑張っているために、肩甲骨周りに違和感がでるのです。
というわけで頚椎に少し可動域をつけてやりました。今度は顔の角度はほぼ床平行。「後ろの壁まで見える!」と驚いてました。
確認のため胸筋を押しても痛みが出なく、肩甲骨の違和感はどうですか?ときいたら「もう無いです!」と答えました。

スクワットがちゃんとできないならちゃんと教えてやればいい

そういえば他の理学療法士に
「スクワットがちゃんとできないと言われていた」
ということを思い出し
「ちょっと椅子に座ったり立ったりしてみて」
とやってもらいました。間違ってはいないんですがただ「膝」から曲げていましたね。スクワットは膝から動かすのではなく股関節から動かすのです。膝は股関節が動いた結果曲がる程で大丈夫。
しばらく練習したら、股関節を動かすというコツつかんだみたいで椅子の立ち座りもかなり安定しました。
今日は取り敢えずこれで終了。

おまけに正座もできるようになった!

居間でお茶をみんなで飲みましょうとしたところで
「ちょっと正座してみます?」
と聞きました。少し怖いなと戸惑ってましたが、ゆっくりと座ったらなんと正座までもできちゃったんです!
今度調子に乗って、座布団ではなく床の上ではどうかと床の上では正座したら
「ふくらはぎが張っている感じがする」
ということなので、早速その場で足首の調整。座布団だと足首を最後まで底屈しなくてもよく、最後まで底屈してふくらはぎに異常があるということは足首の底屈に異常があるということですからね。
すると床の上で正座してもふくらはぎの張りはなくなりました。
それから20分程みんなでお茶を飲みましたが、その間ずっとそのお婆ちゃんは座布団の上ですが正座してました。

大事なのは身体に良い動きの記憶を残してやること

2年間続いた痛みなのでまたいつか痛みが戻ってくるかもしれません。それが明日かもしれなければ、明後日かもしれません。しばらく施術を続け痛みが無い状態をなるべく長く続けることができれば「腕を動かすと痛い」という記憶が薄れていき、いつのまにか痛みの無い日が3日に伸び、1週間になり、最後には痛みが戻ってこなくなることでしょう。
何はともあれこのお婆ちゃんの「笑顔」が彼女の身体にとって最高の特効薬かもしれません。
腕もこれだけ上がり、おまけに上げたままもできます。万歳写真の下の部分は各自想像してください。